南瓜/ダークホースついて
四代目中澤農園で一番大きな作付面積の、かぼちゃ。品種名は「ダークホース」です。黒々として、ややハートのような特徴的な外見をしています。ほくほくとした粉質系で栗のような甘みがあり、穂別のおばあちゃんたちから人気であり、縁あってお届けしたことのあるレストランのシェフたちから「今年もあのかぼちゃある?」と指名をいただくひそかな人気者です。
かぼちゃの栽培を本格的に始めたのは2015年あたりから。販売の約95%は農協を通じて出荷しています。通常、畑は輪作が必要で、だるまいもを一度作付けするとその畑を3年はだるまいもを作付けせず休ませたいということになります。ただ草を生やして休ませるわけではなく、違う野菜を植えることによって、土壌中の微生物相や土壌養分を整えていく。それにうってつけなのが、かぼちゃだったというのがきっかけです。
だが、このかぼちゃが大きな気づきを与えてくれました。かぼちゃの栽培は比較的手が掛からないのが特徴ですが、収穫となると非常に大変な作業となる。大きく太いヘタを手作業で切り落とし続ける作業によって握力が喪失(するかのような疲労感)、一玉1.5〜2kgの重さがあるかぼちゃを合計65トン、数にして約45,000玉を拾い上げては収穫用コンテナに積んでいく。とにかく重労働のため腰がやられます。また収穫は夏からはじまるため時には30°Cを超えるような炎天下での作業。そしてただでさえ大変な作業に追い打ちをかけるように、一度、かぼちゃを茎から切り落としたら早く収穫用コンテナに拾い上げないと、かぼちゃの実が葉っぱの影に守ってもらえなくなることで直射日光が当たり、果皮が日焼けして商品価値が一気に0円になるという時限タイマーもついている… かぼちゃの収穫は、いかにも、ザ・農作業と言えるようなとても大変な作業です。
ただ、かぼちゃ栽培をキッカケに大きな事を学びました。 それは「無理せず出来る有機栽培もある」と言うこと。特に、通常9月収穫の所、1ヶ月早くかぼちゃの種をまき、保温しながら8月初旬に収穫できるように栽培すると、ほぼ農薬を使用せずに済む。有機栽培の一番の難所は病害虫であるが、北海道の病害虫が元気になる前に収穫するという作戦。この方法は、盆地地形の寒暖差が大きい穂別だからこそ有利であるという立地も活かした戦略。この経験が「穂別でも安定した有機栽培が可能である!」と確信できたきっかけである。「ダークホース」は収穫後にビニールハウス内で追熟させ、より甘みを増した状態で皆様にお届けしています。食べた方からは、まだかぼちゃありますか?と良く問い合わせを頂くほど、リピートいただくことの多いひそかな人気者です。ぜひ一度、四代目中澤農園のかぼちゃを食べてみてくださいね!
収穫時期: 8月~9月
販売時期: 8月下旬〜10月上旬
特記事項: 収穫してからしっかり風乾・追熟させてからのお届けです。その年の気温によって販売期間の終了が早まりますのでオンラインストアにてご確認ください。