2021.10.02
凱旋門にまつわるお話
農園でお野菜を買ってくださっている方で、現在フランスにいかれている方がいらっしゃり、先日、「現在の凱旋門」の写真を送ってくださった。
ちょうど明日10/3までのプロジェクトとのことで、「梱包」された凱旋門。
その方から届くお写真を眺めながら、パリを散歩しているような、わたしの知らぬ街々を散歩しているような気持ちを頂いている。
そして今日、自宅の居間で、由幸さん(和晴さんのお父さん)とばあちゃんがしていた会話に、「凱旋門」が出てきて思わず会話に加わった。
「そういえば凱旋門終わったか」「いやこれからのはずだな」という会話で、「お!」と思い「凱旋門がどうしたんですか」と聞くと、
親戚の牧場で出生した馬が、凱旋門賞に出走するとのこと!!
えーーー!すごい!
調べてみたら凱旋門賞はちょうど明日、10月3日。
冒頭の現在フランスにいらっしゃる方に、親戚の牧場で出生した馬が凱旋門賞に出ることを伝えると、
「ちょうど今年の凱旋門賞に日本から出走するニュースを夫が読んで興奮してました。もうびっくり‼️」とわたしの嬉しい興奮をそのまま受け取ってくださった☺️
ばあちゃんが、毎週日曜日、「お馬さん走るよ」と、ひ孫(木花)に声をかけながらTVの前に座り、競馬を眺めている気持ちが、よくわかった。
TVで見れる立派なレースに、親戚が仔馬時代を育てた馬が走っているなんて、わくわくするよね。
こちらはばあちゃんが育てて乾かし中のモロッコインゲン豆と、なにかの鞘。
9年前、働くようになってからはじめて一週間と長めのお休みを取り、イタリアへのツアー旅行に参加した。
ひとりで参加したその旅はわたしにとってはじめての海外旅行で、石畳を歩くのも、石畳に紙吹雪が落ちているのも、空に飛行機雲がいつもかかっているのも、朝靄のなかに大きな大聖堂を工事中のクレーン車のシルエットがキリンのように見えることも、とても新鮮で楽しかった。
ミラノ、足元の紙吹雪。
その旅のなかで実感して、その後どんな環境にいても肩の力を抜かしてくれることが、
夕暮れ、ある橋のたもとから対岸を眺めながら思った 「この光景を見ながら日常を暮らす人たちもいるんだな」 ということだった。
フィレンツェ、ヴェッキオ橋のたもとから眺めた対岸。対岸に灯った明かりを見ながら、「この光景を見ながら日常を暮らす人たちもいるんだな」と思ったのでした。
世界は、普段の自分が見ている景色だけではない、ということ。
この景色をヴェッキオ橋のたもとから見ていたわたしは、はじめて転職をしようかどうか考えているときだった。
「どこでも生きていける。どこでも居場所はつくっていい。」
札幌で生まれて、札幌で就職した。子供時代に家族で関東でも暮らしたことはあったけれど、それでもまともに、札幌以外の街で暮らすこと・働くことの想像もできなかったわたしにとって、はじめての海外旅行は、その後の「どこでも生きていけるのだ」という心強さをつくってくれた。
パリ、そしてまだ実際にはお会いしたことのない皆さんが送ってくださる、北海道・日本のいろいろな地域でのお写真やエピソードたちは、「いろんな暮らしがある」ということを教えてもらえて、また違う心強さを頂いているのかもしれない。
皆さん、それぞれの暮らしでがんばっている、わたしもがんばろう、と。
肩の力入れすぎずにね! 明日は凱旋門賞を楽しみに。