2021.07.12
スイカってやつには泣かされる
スイカって、こうなんだよなぁ。
こういう存在なんだなぁ、と、
毎年、胸の深いところが切なくなる思いをいただく。
オンラインストアからのご注文はわたしが受注窓口となっていて
一通一通目を通し、伝票制作の担当スタッフへ注文内容を共有する。
先ほど、スイカのご依頼に添えられていたメッセージを読んで切なくなった。
この春、大切なご家族を亡くされたという方からのメッセージだった。
「美味しいスイカを食べることを最後まで楽しみにしていた」と書き添えてくださっていた。
「ぜひ、初盆に供えさせていただきたいと思っています。」とも。
昨年も、お母さまを亡くされた方から、
「急逝した母が甥っ子のお誕生日にスイカをあげたいと言っていたので私が母に代わって注文します」と
「お誕生日おめでとう おばあちゃんより」とのメッセージを添えて送るご依頼をいただいた。
その前には、
数年前の今頃のお父様の葬儀の席で、「とても大きな大きなスイカをいただき、夢のように甘く美味しかった」。中澤さんのスイカと伺ったように思います、まだありますか。とのお問い合わせを頂いた。
スイカってこういう存在なんだなぁと、毎年知る。
大きくて、楽しくて甘くってみずみずしくて、
小さなお子さんからおじいちゃんおばあちゃんまで隔てなく団欒させてくれる。
子どもの頃に食べた楽しい思い出も
食欲がないときに助けてくれた思い出も
きっと色んな思い出がスイカには乗っているのかもしれない。
うちの果物やお野菜を買ってくださった方が教えてくださる「なぜ買うのか」「どんな場面で用いてくださったのか」がとても好きで、こんな風に切なくて大切な場に寄り添わせていただける光栄な気持ちもいただくし、ほのぼのとした気持ち、嬉しい気持ち、楽しい気持ちをいただくこともある。
どうしても毎年、スイカってやつには泣かされる。
3年前のアルバムより、今はもう引越してしまって住んでいない和晴さんの生家にて、夏。