四代目中澤農園|オフィシャルサイト|北海道むかわ町 穂別

中澤家旬報

2021.05.17

雨の日は雨の日の。

 
穂別はこの二日間は雨だった。

晴耕雨読という言葉がありますが、
中澤農園はこの二日間は晴耕雨“整”でした。

和晴さんとわたしが結婚してから3年と少し、
そのうちの1年半頃から交換日記を書いています。

朝にめっぽう強い和晴さんと
夜にめっぽう強いわたしは
四世代分の家族もいる暮らしのなかゆっくり話す時間がなくて、

それで和晴さんからの提案で、交換日記を始めた。

朝4時〜6時台に書く和晴さんと
夜21〜23時台に書くわたし。

そうしてくるくる回しながら続けてきました。
日記のなかで喧嘩したりもしながら笑。

その日記の、昨日の雨が降り始める前の和晴さんの日記には
「5月16日(日)4:50 さて、今日、雨前にできるだけやって、雨降ったら、もじゃもじゃになったハウスの子たちを整理します のびのびー」
と、のびのびになったメロンっぽいツタの絵とともに書いてあった。

なので、晴耕雨整。

保存された写真を時系列で追ってみます。

5/16(日)のわたしのアルバムはこちらの貫禄ある木樽からはじまっていて、
ばあちゃんの話によるとなんと推定100年越えの木樽とのこと。
それがうちの倉庫の奥にそっと3つ眠っています。
ちょっと片付けをしに行ったついでに、「そうだそうだそういえば」と何気なくiPhoneで撮ってきたのでした。
いつかこの樽のことをもう少したずねたい。
 

和晴さんから「アスパラの畑に送ってほしい」と言われ乗り込んだ助手席から見えた、由幸さんの作業風景。
なにかを散布中。躍動感溢れていますね。
 

えっさほいさ。なにをしてきたのかと聞いたら「開封したマルチが水に濡れると溶け出しちゃうから」とのことで、倉庫にマルチを運んだそうです。
 

ばあちゃんを探せ。この日メロン・スイカ・ともりんの「芯摘み(しんつみ)」をとても久しぶりにお手伝いしていたばあちゃんがどこのハウスにいるのかを探しているところ。
 


合流。そして一服タイム。ちなみに奥に座っているベトナムから来たクィンさんにも休憩のことは「イップク」で通じます。
 

和晴さんからひょいと手渡された、摘果された赤ちゃんスイカ。まだ頭に花をつけているくらいのホヤホヤ赤ちゃんですが、それでもちゃんとスイカ柄。
 

うちのハウスの好きなところは、ハウスのまわりの景色ものどかなこと。
通りに近い場所もあるけれど、カエルや鴨のいる池があったり、フキノトウがキラキラはえてくる小川もあったり、うちの牛が放牧地へ向かう通り道がすぐ隣に走っているし、その向こうには「む川」が流れているし。秘密の場所がたくさんあります。
 

そして午後。木花と縁側で遊んでいたら、由幸さんがガタガタガタと重機に乗ってやってきて、庭のばあちゃん菜園に放水しはじめた。
聞くと「水の堆肥」のようなものだとのことで、有機的な液肥を撒きにきたよう。葉っぱや土にいる常在菌が元気になるらしい。

「雨のときに撒くと、土のなかに染み込みやすいからいいんだ。」と。雨の日には雨の日の、「やるといいこと」があるんだな。
それにしても農家による家庭菜園の本気が凄い笑。
 
翌日5月17日(月)。

ということで、和晴さんたちは引き続きハウスのなかの苗を整理していました。



そして雨が降っているとも降っていないとも思えるしっとりとした天気の午後、とても嬉しい小包が届いた。
里帰りをされていた大切な方が、ご地元の焼き菓子のおすそわけと、一枚のカードをおくってくださった。
「さとみさんピッタリ。」と添えられた絵に、元気をもらう。

「机に開きかけのブック、ねこちゃんとカップに入った飲み物をかたわらに。」

普段、育児もあり、仕事もPC作業のわたしは、みんなよりずっと家にいる時間が長く、
気持ちがせわしない気持ちになることがある。いいのか、と。

でも、この絵をピッタリだとおくって頂き、
そんな部屋で過ごす日々もいいんだよなと認められたように感じられたのでした。

言葉と絵と、美味しいおやつ(さらにココアの焼き菓子のどこかに、原材料によればカンピョウが入っていたらしく組み合わせの妙に中澤家で話題が沸騰。笑)の贈り物、ごちそうさまでした。
 
夕方には、親戚がウドとシャキッシャキの大根の葉を持ってきてくれ、夕飯前に下ごしらえ。

緑濃くなる平和な雨の二日間でした^^